「嫌われた監督・落合博満は中日をどう変えたのか・鈴木忠平著」を聞いて(読んで)//勝利至上主義は何故は嫌われる
これをやたらと学術誌や新聞等に掲載すると反響が大きすぎるので敢えて避けてるとのこと
さしずめワタシなんぞは今からでもボケてもおかしくないです


鈴木忠平著「嫌われた監督・落合博満は中日をどう変えたのか」をAudibleで聞きました

落合博満は秋田市出身
同じ東北出身と言うことから身近に感じてもいいと思いますが遠い存在です
落合が監督時代に名古屋に住んでいたこともあるし、ナゴヤドームに取引先の招待で数人で貴賓席で観戦したこともあります。
試合そっちのけで酒飲んで騒いでいました。

当時中日新聞を購読していたのでスポーツ面は中日中心の記事(河北新報スポーツ面が楽天イーグルス中心と似たようなもんです)優勝した年には応援用タオルも戴きました
ただ個人的には毎日の仕事が中心で野球にはそれほど興味は無かったです
著者鈴木忠平は日刊スポーツ記者を経てフリーライターになったので、日刊スポーツ記者当時中日担当だったので落合の動向を丹念に取材していたものと思います
この本は落合が中日の監督に就任した2003年から退任する2011年までの取材を中心に書かれています
著者が見る落合ははじめは秘密主義、勝利至上主義、独善的と映ったし、概ね各スポーツ紙の評価もそのようなもんでした
ただ9シーズン戦った中で4度リーグ1位、Bクラスには一度も落ちていないし、日本シリーズでも1度優勝しています

この本では当時活躍した12人の選手をエピソードを交えながら落合との関係を記者の面から書かれております
ワタシに取っては野球に興味を持つ1世代前の選手なのですが、全部興味を持って聞くことができました

多くの人が興味を持っているのが2007年日本シリーズ7戦目で8回まで完全試合を続けていた山井を9回岩瀬に変えたことだと思います
当時山井は指を負傷、出血し9回まで持たないと思われながら熱投していました。
落合は交代させたかったが山井が投げたい気持ちを優先させて9回のマウンドに上がりました
ところが、山井は一度は続投を志すものの交代を自ら申し出たものとして書かれています
なので当時言われた勝利至上主義で完璧に勝利する為に落合が岩瀬に変えたということは違っていました。
就任当時開幕先発は予想と違い先発の中でも3番手か4番手の川崎憲次郎を開幕に持ってきたエピドートも秘密主義を貫いた落合としての感慨がとても興味深かったです
個人的には落合は独善的と言われます、勝つためにはルールの中で最大限の力を発揮した姿は見直され良いと思います
楽天イーグルスの監督が変わるときワタシは落合に変わるのだけは勘弁して欲しいと思っていましたが、今ではやらせてみたら面白そうだと変わりましたね
ただ結局ファンが落合の野球はつまらないと増えなかったのが最大の退任要因だと思います(球団収入に関わりますからね)
特に落合監督当時の中日を知っていた方は目から鱗が落ちる思いだと確信します
記者の目から見た球団監督、球団そのもの、選手の気持ちなどプロ野球ファンだったら是非読んで欲しい一冊です
大宅壮一ノンフィクション賞
講談社本田靖春ノンフィクション賞
新潮ドキュメント賞を各受賞
-------------------------
ブログ更新の励ましに下のネコ🐱バナーを押してもらえると嬉しいです
にほんブログ村
クリックありがとうございました
イラストはフリー素材をお借りしています
- 関連記事
-
-
「人生はそれでも続く・読売新聞社編」を読んで//「あの有名人だった人は今こうしている」という本 2022/12/22
-
「夢を叶えるゾウ1」を聞いて(読んで)//自己啓発の本。2、30年前にも読んだと思う。 2022/12/13
-
「嫌われた監督・落合博満は中日をどう変えたのか・鈴木忠平著」を聞いて(読んで)//勝利至上主義は何故は嫌われる 2022/12/12
-
「開戦と終戦をアメリカに発した男ー戦時外交官加瀬俊一秘録・福井雄三著」を読んで。優秀な外交官の補佐役。 2022/12/11
-
「朝日新聞政治部・鮫島浩著」を読んで//新聞社自らがやるべきことを辞めたら読者が減った、ということでしょう 2022/12/03
-